「景品」を探したり、選んだりしないといけない。でもどうやって探していいか分からない・・・
そんな、景品選びで困ったときの探し方のコツをご提案いたします。
※今回の記事では、「企業向けの景品」向けで書いていますが、結婚式二次会のビンゴや、ゴルフコンペでの景品などの選び方にも使える考え方になっているかと思います。
※景品を探すところまでの手順を記載しており、探したあとの提案の仕方や、決定してから納品するまでの手順に関しては、別記事で記載します。
はじめに
僕はノベルティやプレミアムグッズに関する仕事をしており、幅広く景品を取り扱っています。
その中で、「景品をどうやって選べばいいか分からない」、「探し方を教えてほしい」、と言われることも多くあります。
僕がふだん探している方法や選び方をお伝えしていきます。
条件の確認
まずは条件をヒアリングすることが必要です。必要な項目を書いていきます。
基本条件の確認
まず、基本的な条件の確認をします。確認しないといけない事項を挙げます。
・必要な数はいくつ?
・希望の価格帯は?
・いつまでにどこに納品する?
・配布する方法は?
・配布するターゲット層は?
・配布する期間、イベントを実施する期間は?
・イベント等の告知媒体への掲載有無
・既製品でいいか、オリジナルを施す必要があるか
ざっとこれくらいあります。
この条件が分からないと、選ぶのはかなり厳しいです。
無理やり選ぶこともできなくはないですが、クライアントが要望しているイメージとかけ離れてしまったり、条件に合わないものも含めて、幅広く提案する必要が出てきて、無駄が生じてしまいます。
各項目を説明していきます。
まずは予算の確認です。必要数量や価格を知ることで、予算が分かります。
次に納期の確認です。納期も分からないと、在庫品での提案になるのか、受注生産品でも提案可能か、なども分からず、提案できるものが限られてしまいます。
また、どういった場所でどういった方法で配布するかも確認が必要です。
これは、景品表示法(景表法)に違反していないかを考える上で、必要な情報です。
景品には、使える金額の上限が法律で設定されています。
景表法については、こちらの記事で紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。
告知媒体への掲載の有無も、確認しておいた方がいいです。
有名人監修や有名店コラボ商品、有名ブランド商品などは、そのブランドのイメージを損なわないようにするために、告知媒体に掲載することがNGだったり、掲載はできても細かい規定にそって掲載する必要があったりしてきます。
案件やクライアント内のルール確認
案件やクライアントによって、ルールがある場合があります。
・NGカテゴリー
・NG材質
例えば、
- お酒メーカー様の場合、子ども向けのアイテムやキャラクターの使用がNG
- 自動車のディーラー様向けの場合、飲酒運転に繋がる恐れがあるということでお酒関連の使用がNG
- 幼児教室向けなどの場合、形状が先のとがったものや、小さくて誤飲してしまいそうなものがNG
などがあったりもします。
※あくまで一例です。該当していても特に気にしていない企業もありますので、クライアントに確認が必要な部分です。
材質に関しては、環境配慮のため、燃やすと有害物質を出す材質で作られたものは使用NGだったりもします。
このように、独自の考え方をお持ちの企業もあります。
こういったことを把握しておけば、クライアントの信頼を得ることにもつながります。
その他、確認事項
その他、確認したおいた方がいい事項を挙げます。
・JAN消しが必要か
・競合の有無
・賞味期限の制限(食品を景品にする場合)
・梱包形態の指定の有無、個別袋入は必要か
それぞれ解説していきます。
「JAN消しが必要か」について、スーパーなどレジのあるお店で配布する場合は、「景品」と「店で売っている商品」とを区別するために、シールを貼るなどして、JANコードを隠す必要がある場合も多いです。
景品自体にJANコードが無ければ隠す必要はありませんが、景品パッケージにJANコードがある場合は、「景品」シールや、「サンプル」シールで隠すことを考えないといけません。
競合の有無も、できるだけ確認した方がいいです。
特に、大手ノベルティメーカーが競合に入っているようであれば、
似たような商品を提案しても、採用にならない可能性が高いです。
食品類を景品に使う場合は、賞味期限が最低どのくらいあればいいかを確認しておいた方がいいです。
そのイベントの場所で、すぐに食べてもらうような場合であれば、賞味期限は1~2週間ほどあれば大丈夫かと思います。
しかし、納品して配布するまでに時間が空くイベントなどの場合は、1~2ヶ月ほど賞味期限が必要な場合もあります。
イベントによっては実施期間が長かったり、保管しないといけない期間も長かったりする場合もあり、「賞味期限が半年以上無いものはNG」といわれる場合もあります。
梱包形態に関しては、管理や保管場所の問題で、「1ケース入数を50入にしてほしい」などの要望がある場合があります。
景品を選んでいく
もろもろの条件の確認ができたら、次に景品を探していきます。
付加価値のあるものを探す
ただ、条件に合うだけのものであればいくらでも探すことはできますが、必ずといっていいほど付加価値が必要になってきます。
例えば、
- 企画のイメージ・コンセプトに合うもの
- 話題性のあるもの
- 今人気のもの
- 新しく発売されたもの
- コマーシャルなどで露出を多くしているもの
などです。
そういったものを探すために、市場調査が必要になります。
市場調査の方法
調査方法は、インターネットや雑誌、情報アプリで調べたり、街中を見にいくなど、です。
もちろん、クライアントの情報なども詳しく調べないといけません。クライアントの新商品情報や、動向、コーポレート情報なども必要であれば調べた方がいいです。
クライアントの決裁者や担当者の”好み”を知る
クライアントの決裁者や担当者の好みも知っておくとかなり有利です。
詳しく調べるのはなかなか難しいですが、たとえば担当の年代や性別を知るだけでも違ってきます。
おしゃれなものが好きな人もいれば、おしゃれなものより可愛らしいものが好きな人もいます。
自分が使っていて便利なものであったり、見かけたりしたもの、知っているものであれば、それを景品にしたいという人もいます。
そういった点で、担当者や決裁者が男性か女性か、若い方か年配の方か、などをリサーチしておくだけでも違ってきます。
アイテムを探す
普段から取引のあるノベルティ業者があるようであれば、その業者のカタログやホームページから探したり、可能であれば、新規の業者にも問い合わせしていきます。
普段から取引のある業者に関していえば、金額の掛け率や送料条件を把握し、いくらで仕入れられるかをあらかじめ知っておく必要があります。
また、指定された発注単位を絶対に守らないといけない業者やアイテムもあります。
特に割れ物や食品などは、ケース入数が発注単位になっていたり、またはその倍数が発注単位となっていたりします。その単位は基本は必ず守らないといけません。
僕がおすすめする、ノベルティ業者に関しては、また別記事で紹介いたします。
在庫数やスケジュールなどの確認
業者に確認依頼をする
アイテムを選び終わったら、次は業者に連絡し、現在の在庫数や、こちらが発注してから出荷や納品までどれくらい日数が必要かを確認します。
また、もし次の入荷予定などもあるようであれば、そちらも確認します。
確認した方がいいことをまとめます。
- 在庫数
- 次回入荷予定 ※時期と数
- リードタイム(受注生産品やセットアップ品、加工品などは時間が必要です)
- ケース入数や発注単位
- 告知物掲載する場合は、掲載する際の条件
- その他、案件条件に合うかの確認に必要なこと(賞味期限やJANコード有無など)
以上のような項目に関して、業者に確認をします。
方法は、メールやFAXがいいと思います。
電話で聞いてもいいですが、記録に残らないため、できるだけメールやFAXでやりとりするのをおすすめします。
また、確認依頼をする際に、「いつまでに返答が欲しいか」も必ず伝えます。
それを伝えないと、業者の担当の都合に合わせられてしまいます。その担当の方も他の仕事をされているため、後回しにされたり、ほったらかしにされたりする可能性もあります。
相手の都合も考えた上で、できるだけ余裕を持ったスケジュールで確認依頼をするのがベターです。
※もちろん、クライアント様の都合を優先して考えないといけません。
業者からの返答の確認
業者からの返答が来たら、その返答に関して、もれが無いかを確認します。質問している内容に対しての回答が無い場合もあります。その場合は、再度確認し、不明点が無くなるようにしないといけません。
在庫面や納期面で問題が無いようであれば、次は提案するための書類を作成していきます。
その提案書の作り方から、決定から納品までの流れに関しては、別の記事でまとめていきます。
まとめ
今回の記事では、景品の探し方の手順をまとめました。
そういった方の参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。